熊野古道 春の星空2018
こんにちは、熊野古道星空ガイドの角田です。今回は熊野古道から見える春の星空についてご案内します。熊野古道や和歌山への旅行を計画中の方は是非参考にしてください。
さよなら冬の大三角
季節がどんどん春になり、気温が上がってくるにつれて冬の星座たちが西の空に見えなくなってきました。星空ツアーで冬の大三角を案内できるのはそろそろ終わりになりそうです。
冬の大三角はとっても明るく見つけやすいので、案内するのも楽しい星でした。下の写真のどこに冬の大三角があるかわかりますか?
この写真が向かっているのは西の方向です。冬を代表する賑やかで明るい星々がどんどん西の空に沈んでいく様子がわかっていただけるのではないでしょうか?
12星座と木星
見えなくなる星の案内はこの辺にしておいて、見える星の案内をします!12星座で見えるのは、ふたご座・かに座・しし座・おとめ座です。ツアー時間中はしし座が天頂高くにあり、形もわかりやすくておすすめの星座です。
そしてなんといってもこの春の天体観測で一番の見どころは木星です!
木星の大きな特徴は惑星表面の縞模様です。Star Forestが星空ツアーで使用する望遠鏡で覗けば、縞模様までくっきりと見ることができます!!
さらに、木星のもう1つの大きな特徴は衛星の多さです。地球には衛星は1つだけです。お月様ですね。
木星は重力が大きいので、現在発見されている衛星の数は69個と桁違いです。その中でも特に大きい4つのガリレオ衛星は望遠鏡を通して見ることができます。春に和歌山を訪れるのであれば、この木星の天体観測は必見ですよ!
熊野古道で星を見るからには
Star Forestが星空ツアーを行う場所は熊野古道の一部です。熊野古道で星を見るからには是非見ておいてもらいたい星座が春には見えます。それは「カラス座」です。
熊野古道でカラスと言えば3本足の神の遣い「八咫烏」ですが、このカラス座のモチーフになっているのはギリシャ神話に登場するカラスです。
なんですが、実はギリシャ神話の中でもこのカラスは太陽の神アポロンの遣いであり、描かれている画は3本足になっています。(※2本足のもあったりと諸説ありですが)
「神の遣いのカラスの足が3本」という点において、星空を通してギリシャ神話と日本神話との間に奇妙なつながりを感じることができます。
この「カラス座」が見える季節は限られておりますので、和歌山にお越しの際は星空ツアーに参加して星と神話の神秘に触れてみてはいかがでしょうか?